ほとんどの心配事は取り越し苦労(杞憂)に終わる?
あなたには現在抱えている心配事がどれだけありますか?
その心配事とは、例えば、次のようなものでしょうか。
・「あの人に嫌われたらどうしよう」
・「約束の時間に間に合わなかったらどうしよう」
・「会社を辞めたいけど、辞めると生活できなくなるのが怖い」
・「明日が本番だけど、失敗したらどうしよう」
など、「〇〇になったら、どうしよう」という類がほとんどではないでしょうか。このような心配事を頭の中から取り去りたいものですね。
特に、日本人は「不安遺伝子」というものを持っているそうで、10人中8人が心配性とのことです。
そこで、今回は心配事の消し方について紹介します。
心配事はほとんど起こらない?
心配事に関する調査に、次のものがあります。
米国ミシガン大学の研究チームが行った調査によると、心配事の80%は起こらないとされています。起きるのは残り20%ですが、そのうちの8割は、あらかじめ準備して対応すれば、心配事にはいたらずに解決できるそうです。つまり、そのときにならないと手の打ちようのない「本当の心配事」は、全体の4%にすぎないのです。
※「本番に弱くテンパってしまう」(引用元:PRESIDENT Online)
このことから、次のことが言えますね。
実際に起こらない心配事 | 80% |
実際に起きても準備があれば対応できる心配事 | 20% |
準備があっても対応できない心配事 | 4% |
「準備があっても対応できない心配事」とは突発的な事故や天変地異のようなもので、こればかりは心配していてもどうにもなりません。いくら宗教や呪文などに頼って「地震が起こりませんように」と祈っていても、突如地震はタイミングを選ばずにやってくるものです。
とは言っても、「心配しないようにする」という意識も、かえって心配を助長するために逆効果です。
これは何事でも言えることですが、特定の何かを意識しないようにするという行為は不可能なことです。「気にしない、気にしない」と思えば思うほど、気になるものです。嫌いなものを意識から遠ざけるには、それ以外のものに意識を向けるしかありません。
そのため、心配事があるならば、
準備できることをしておく
の一点のみに意識集中することが望ましいです。準備できることをしておくことで、心配事がなくなりますよね。
「準備」とは具体的にどんなことをすればいいのか?
上述のように、心配事には「準備できることをしておく」という方法が唯一の解決方法でありますが、具体的にはどんなことをすればいいと思いますか?
準備の方法について、下記のとおり紹介します。
(1) 心配事を列挙する
まず、どんな心配事を抱えているのかを列挙してみます。
(2) 心配事の具体的な点を分析する
次に、列挙した心配事について、具体的にどんな点が心配なのかを書き出します。
(3) 心配事の具体的な点の解決案を列挙する
そして、心配事の具体的な点をどう解決したらよいか、その案を列挙します。
(4) 心配事の具体的な点の解決案を試行する
解決策を試行し、心配事が解消されない場合は別の解決策を試行します。
それでも心配事が解消されない場合は、他人に相談して新しい解決策を提案してもらいます。なぜなら、他人はあなたの思いつかない案を提供してくれる可能性があります。あなたの思いつかない案は、
・周囲の人
・専門家
・本
・インターネットの記事
などにあるはずです。
準備の例
上記の方法を実際の例で検証してみましょう。
例えば、あなたが明日友達の結婚式のスピーチをするとします。結婚式参加者は大勢いて、中には有名人もいて、失敗が許されない状況にあったとします。
上記の準備の方法として次の手順のものはいかがでしょうか?
(1) 心配事:スピーチの内容
(2) 具体的な点:誰かの恥になるのが心配
(3) 解決案:誰かの恥にならないようにスピーチの内容を吟味する
(4) 試行:吟味した内容を読んでみる。自分で納得しなければ、誰かに聞いてもらう。
ここまで準備しておけば、何の心配があるでしょうか。せいぜい、読んでいる途中で“噛む”ぐらいのものでしょう。 “噛む”のが心配であれば、事前に何度も音読しておくことで、その心配も消えます。
心配事には準備することに専念すれば心配ゼロです!
ここまで心配事の消し方について紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
心配事を消すには準備できることをすることに専念することが唯一の方法で、具体的な方法は以下の手順のとおりです。
心配事の列挙
↓
具体的な点の抽出
↓
解決案の列挙
↓
解決案の試行
です。
これからは、もし心配事が生じたら準備できることに専念して、心配事ゼロにしましょう!