若者が不適切動画を流す原因とは?ニュースに学ぶ他山の石について紹介
近頃、不適切動画についてのニュースが相次いでいますよね。
あなたはどのように感じていますか?
「近頃の若者は何を考えているのかわからない」と思われる方が多いですが、決して他人事ではないニュースです。
と申しますのは、人は退屈すると大抵ろくでもないことをしでかすものだからです。
例えば、勤務中に
・長々とおしゃべり
・トイレにこもってゲーム
・業務とは無関係のサイト閲覧
などをして退屈をしのいだりする人も決して少なくありません。
そこで、今回は時間を有効活用するために不適切動画のニュースに学ぶ他山の石について紹介します。
不適切動画をSNSにアップする人の心理とは?
不適切動画をSNSにアップする行為にはある心理が存在します。
その心理には次のものが考えられます。
(1) 承認欲求の不満足
人は誰でも「他人に認められたい」という承認欲求を持っているものでありますが、不適切動画をSNSにアップする人の承認欲求は不満足です。
この類のニュースが流れると「本人の承認欲求は相当強い」と言われますが、違います。
そうではなく「承認欲求の満たし方が下手」なのです。仕事をすること自体、社会に役に立つことであるにもかかわらず、お金を稼ぐことを第一の目的に置いているために承認欲求が満たされないのです。
「仕事の内容はどうであれ、給料さえいただければいいのだ」と。
不満足の根源は貢献感不足
その考えでは給料をもらっても満足感が不十分なはずです。承認欲求を度外視してしまっているのですから。
不満足感を「不適切動画をSNSにアップすること」で補おうとするのです。
これは「かまってちゃんの迷惑行為」と同じで、迷惑がられるかどうかは関係なく、注目を浴びればその人の承認欲求が満たされる気分になるのです。
つまり、承認欲求の不満足の根源は貢献感不足にあると言えます。
(2) 刺激への強い渇望
冒頭に挙げた退屈しのぎの根源は「刺激への強い渇望」にあります。
刺激への渇望について、精神科医・名越康文氏が次のように述べています。
人間というのは刺激を渇望する生き物です。外界から刺激を受けるからこそ、僕らは「生きている」という実感を持つ。だから、よく「やることがなくて退屈です」という人に限って、ゲームをやったり、ネットをやったり、いろんなことに手を出すのです。
※引用元:『どうせ死ぬのになぜ生きるのか』(名越康文・著)191頁より
つまり、人は何かをせざるを得ないように創られているわけです。
中でも、不適切動画をSNSにアップする人はそれ以外に良い刺激を受けるものが見つからず、公私混同しながら業務中にそうせざるを得なくなっているものと考えられます。
共感しかねることではありますが。
従業員が仕事中に不適切動画を流すようにしないためには?
上記の心理の点を踏まえて考えてみると、従業員が仕事中に不適切動画を流さないための対策がある程度見えてくるのではないでしょうか。
この問題意識は私たちにも重要ですので、ちょうどいい機会です。ここで対策について考えてみましょう。
対策として主に考えられるのは次のものです。
(1) 管理者が厳しく職場を管理すること
不適切動画をSNSでアップする従業員が生じるのは、第一に管理者の管理不足が考えられます。
現に、不適切動画により店の信用が失われました。「あの店に行くのをやめよう」と思った方が結構いらっしゃるはずです。
お客様の信用を失わないようにするには、管理者の厳しい職場管理が必要不可欠です。失った信用を取り戻すのに相当の年月がかかるのですから、被害店の損失は相当なものです。
では、具体的にはどのような管理をすればいいのでしょうか。
考えられるのは次のものです。
携帯持ち込み禁止
職場に自分の携帯って必要でしょうか?
必要ないですよね。プライベートではないのですから。
万が一緊急連絡を受ける場合も想定されますが、その際の連絡先は職場の固定電話にしておけばいいですよね。
監視カメラの設置
もし店の予算に余裕があるようでしたら、監視カメラの設置もありでしょう。この方法は、従業員の不祥事のニュースがあると必ずと言っていいほど提案されます。
ただ、次の点で疑問です。
「見張りがいないと仕事ができない人間」をどう思いますか?
まるで怠け癖のある子どものようですよね。
期待された人が成長していくという結果は、実際に「ピグマリオン効果」として確認されているんです。
「見張りを置く=最初から期待しない」と言えますから、「期待しない→人材が育たない」という結果を招き、監視カメラの設置は逆効果と考えられます。
人件費カット
仕事が退屈であるのは仕事に無駄がある証拠です。
であれば、その分労働力は要らないので人件費をカットすればいいのです。
賃金を減らすのではなく、勤務時間を減らすことです。
ですから、管理者が「従業員の労働力がどれだけ必要なのか」を調査する必要があります。
不適切動画をSNSでアップする従業員が生じた店の管理者は、従業員の労働実態を把握していないのではないでしょうか。
(2) 仕事の第一目的を「他人への働きかけ」にすること
あなたの仕事の第一目的は何ですか?
給料?
正直で結構。ただ、それが第一目的ですと満足感が得られないはずで、仕事が暇になれば「早く終業時刻が来ないかな」と待ちわびるのではないでしょうか。
これでは不適切動画をSNSでアップした従業員と同じです。
では、仕事の第一目的を何にすればよいのか。
「他人への働きかけ」が望ましいです。なぜなら、それが健全な承認欲求の満たし方になるからです。
仕事が暇でもいくらでもやれることはある
たとえ仕事が暇になったとしても、
「お客様のためになるもっと良いサービスはできないものか?」
と考えることはいくらでも可能なはずです。
飲食店であれば、
・○○の特別メニューを提供したらどうか?
・常連客を優遇する仕組みを作ったらどうか?
などを考えられますよね。
「他人への働きかけ」を真剣に考えていれば、その時間は有意義なものとなります。
勿論、従業員に決める権利はないかもしれませんが、提案する権利ぐらいはあります。
給料目的だけでは給料泥棒になるばかりです。
(3) 休日を充実させる趣味を見つけること
また、従業員には休みの日を有意義に過ごすことが求められます。
筆者の前の職場での実感では、休みの日を趣味で充実させている人は仕事もバリバリできますし、逆に何をしているのかよくわからないような無趣味か悪趣味っぽい人は仕事が遅いです。
特に日本人は勤労を美徳としている方が多くて休みの日の過ごし方を軽視しがちですが、休みの日の過ごし方も仕事と同じくらい重要です。
具体的には、面白い本を読んだり、外出して運動で汗を流したりするなどの良い刺激を受ける趣味を見つけることが望ましいです。
「遅い時間に起床→昼食→昼寝→テレビやスマホ」という過ごし方では、貴重な時間が勿体ないですね。休日が充実しなければ仕事の日も充実しないはずです。
そこで、次のものがオススメです。
ボウリングがオススメ
ボウリングはストライクとスペアが決まれば楽しいですし、おまけに筋肉が鍛えられるという一石二鳥のことが起こるのでオススメです。
さらに、ボウリングを通じて新しい仲間もできますし、有名なプロボウラーとも交流できたりします。
ちなみに筆者は元々ボウリングが下手で、ほとんど「80~90」ぐらいしかスコアが出ない凡人でした。
しかし、別の記事の方法で上達し、毎週ボウリングへ行くのが楽しみになりました。是非、参考に同記事を読んでみてください。
貴重な時間を有意義なものにして退屈をしのごう!
ここまで不適切動画のニュースに学ぶ他山の石について紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
以上見てきたことから、私たちにとって不適切動画のニュースに学べることは、
・仕事の第一目的を「他人の働きかけ」にしておくこと
・休日を有意義に過ごす必要があること
にあるものと考えられます。
つまり、
人生の満足度は「いかに貴重な時間を有意義に過ごすか」
にかかっているということです。
時間に流されるのではなく、自ら時間に意味を与えてみてはいかがでしょうか。