無知は最大の危険?映画『オデッセイ』に学ぶ生き方と名言を紹介!
あなたは最悪の事態を想定して生活していますか?
日本では毎年、
・台風
・地震
・大雨
などに見舞われることが多く、被害のニュースを他人事のように軽く聞き流すことはできないですよね。
非常災害で電気や水道、ガスが使えなくなったとしたら、どのようにして生活をしていくべきなのか、現在生活に困っていない段階で想定しておきたいものです。
そこで、ヒントとなる映画を紹介します。それは、
『オデッセイ』
です。この映画を観ると非常時の疑似体験をすることができ、どのように対応していくべきかシミュレーションをするのに役立つことができます。
今回は映画『オデッセイ』に学ぶ生き方や名言を紹介します。
※一部ネタバレの部分がありますので、その点についてご理解の上でお読みください。
映画『オデッセイ』とは?
『オデッセイ』は2015年に公開されたアメリカのSF映画です。
内容について簡単に申しますと、宇宙飛行士のチームが火星で大砂嵐に遭い脱出をしたものの、チームの一人マーク・ワトニー(マット・デイモン,演)が行方不明で置き去りにされ、孤軍奮闘して生き延びる物語です。
あなたが火星で置き去りにされたとしたらどう思いますか?
不安でパニックになりますよね。
火星には「ハブ」(居住空間)を設定したものの、持参してきた食料や資源には限りがあります。
つまり、いつかは餓死してしまうのです。
ということがわかると、あなたは絶望するでしょうか。それとも、どうにしかして生き延びる手段を模索しますか?
そのような問いを『オデッセイ』が視聴者に与えているのです。
映画『オデッセイ』に学ぶ生き方の3つの重要性とは?
『オデッセイ』を観ると、次の3つの重要性について生き方を学ぶことができます。
(1) 現有資源の把握の重要性
まず、現有資源の把握の重要性について気づかされます。
火星には当然スーパーやコンビニなどがありませんので、残りの食料で何とかしていかねばなりません。
ワトニーは仲間が置いていった食料も含めて数え、あと何日食べ続けることができるかを計算していました。その結果、わずかの日数しか食べていくことができないことに気づきます。
そこでワトニーが思いついたのは、栽培です。食料にはジャガイモがあったのです。
火星の土をハブ内に持ち込んで畑を作り、自身の排泄物を肥料としてばら撒き、その中に種イモを植えて栽培しました。そうして食料を増やしていき、飢餓を凌ぐことに成功しました。
このことから、私たちにおいても「現在利用できる資源は何か?」という視点は常に持っていることが重要だと気づかされます。
(2) 知識の活用の重要性
知識の活用の重要性についても気づかされます。
ワトニーの考案したジャガイモの栽培に一つ重大な問題があったのです。
ここで質問です。発芽の三条件は何ですか?
・水
・空気(酸素)
・適当な温度
ですよね。それらのうち、水が火星にはありません。
そこで、ワトニーは科学の知識を活用し、持参してきた化学物質を使用して水素と酸素を化合させ、水を作り出しました。
このことを思うと、学校を卒業して知識を忘却するのでは勿体ない話だと思いませんか? これまで学んできた知識、あるいは今得ている知識を活かせる機会がどこかにあるはずです。
知識の習得は大事ですが、活用しなければ “ただの頭の中のモヤモヤ” でしかありません。ですから、得た知識は積極的に活用すべきです。
(3) コミュニケーションの重要性
ワトニーが生き延びることができたのは仲間とのコミュニケーションがあったからこそなのです。
ワトニーは「ハブ」から離れて何かを探しに行くシーンがあります。何かと思えば、通信手段なのです。
一人だけで生きるより、一人でも多く誰かとコミュニケーションがとれると心強いですよね。自分の持っていないヒントを得る可能性がありますし、何より困ったときに力になってもらえるチャンスがあります。
映画『オデッセイ』に出てくる名言とは?
『オデッセイ』には次の名言が出てきます。
「答える前に結果を考えて」
宇宙船の船長ルイスがワトニーを救出に行くか否かの判断を決めるために、各船員に意見を聞きました。その際に放った名言が次のセリフです。
答える前に結果を考えて。
あなたは新しい行動をとる前に結果を想定していますか?
あらゆる行動にはリスクが伴うものですが、どのリスクを選ぶかによって行動を決めることが望ましいです。
例えば、「滑落するリスクのあるA山の登山」と「トラや毒ヘビの頻出するB山の登山」のどちらかしか選択肢がないとしたらどちらを選びますか?
どちらを選ぶかはその人の能力や持っている道具などによりますが、リスクに対応できそうな方を選びますよね。
ルイス船長の名言からリスク対応の可能性を基準に考える選択方法について気づかされます。
「死を受け入れるのか闘うのか、そこが肝心だ」
ワトニーが地球に帰った後、宇宙飛行士を目指す研修生に対して講義を行いました。その際に出てきたのが次の名言です。
ある時点で人間を見放す。
君は言う。“もう終わりだ”、“僕は死ぬ”と。
それを受け入れるのか闘うのか、そこが肝心だ。まず始めるんだ。
問題を一つ解決したら、次の問題に取り組む。
そう解決していけば帰れる。
死を受け入れるのは簡単なことです。何もしなくてもできることですから。
しかし、何かできることがあるのであればやっておきたいと思いませんか?
何かできることがあるのに何もしないなどと決めるのは勿体ないです。
底なし沼に飲み込まれてしまえば助かる見込みはないかもしれませんが、そのような物理的に不可能な事態でない限りは脱出できる手段が何かあるはずです。
1歳3カ月の女児が7年飲まず食わずでも生き延びたというニュースまであるくらいです。
上記のセリフには「まず始めるんだ」とありますが、まず問題を見つけることが重要ですね。問題が見つかれば取り組むだけですから。解決できるか否かは後回し。そのようなことを考えさせてくれる名言です。
最悪の事態を想定しながら現在を生きよう!
ここまで映画『オデッセイ』に学ぶ生き方や名言について紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
いつの日か飯が食えなくなるリスクがあるのは、火星で置き去りにされようが普通に生きていようが同じことです。
なぜなら、普通に生きていたって何が起こるかは誰も予測できることではないからです。毎年のように日本で起こっている、
・地震
・洪水
・土砂崩れ
などの被害を受けることは確率の低いことでありますが、実際に起きた被害に対して他人事のように思っていると実際に自分が被害に遭ったときにパニックになります。「大きな災難に遭っても、自分だけは助かる」というのは幻想です。
そうならないためにも、映画『オデッセイ』を観て最悪の事態を想定して現在を生きるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。