頼みごとでよく断られる人が従来の10倍成功する方法とは?
あなたは、誰かに頼みごとをして断られたことはありますか?
困ったときにはどうしても誰かに頼みたいことってあるものですよね。
頼みごとには、例えば、
・急に重要な予定が入り込んだ場合
・自分一人では解決できない場合
・パートナーを作る場合
など、色々なケースがあるのではないでしょうか。
もし、誰かに頼んで断られた場合にそこで諦めてしまっていませんか?
しかし、引き受けてくれる確率が10倍高くなる方法があるのです!
それは、
「3回お願いすること」
です。
ただ、そう申しますと
「なあんだ、そんなことか。」
「たったそれだけでいいの?」
などと思われるでしょうが、勿論それには“ちょっとした工夫”も必要です。
そこで、今回は依頼成功率が10倍上がる「3回お願いする」方法について紹介します。
「3回お願いする」方法とは?
「3回お願いする」ことに次のことを加えることで、お願いされた相手は受け入れやすくなると考えられます。
(1) ホップ・ステップ・ジャンプのリズム
「3回お願いする」とは言っても、「同じ言葉を3回繰り返す」という方法では効果が期待できないですよね。「ダメだと言ったらダメだ!」と言われるのがオチ。
そこで、ホップ・ステップ・ジャンプのリズムを入れていただくことをオススメします!
ホップ・ステップ・ジャンプのリズムの心理的な効果を実感していただくために、次の2つのお願いの仕方を比較してみてください。(お願いされる立場になってお読みください。)
「5,000円がないと今晩野宿しなければなりません。5,000円貸してください!」
これに、ホップ・ステップ・ジャンプのリズムを取り入れると次のようになります。
一段階目:「5,000円貸してください。」
二段階目:「今財布がなくて、どうしても必要なのです。5,000円貸してください。」
三段階目:「5,000円がないと今晩野宿しなければなりません。5,000円貸してください!」
この2つのお願いの仕方を比べてみるといかがでしょうか。
後者の方が
「仕方ないな。貸してあげないといけないな」
という気になってきませんか?
人間は集団の中で生き抜こうとする習性があり、その中で「助け合い」の精神が生まれながらにして身についていると言われています。そのため、後者のお願いのされ方をされると
「この人は本気で困っている」→「協力しないと罪悪感が残る」
という心理変化が生じます。
ホップ・ステップ・ジャンプの構成とは?
ホップ・ステップ・ジャンプの構成は、次のとおりです。
一段階目:主張
↓
二段階目:理由+主張
↓
三段階目:強い感情+主張
まず、お願いしたいことをシンプルに主張します。この段階では、まだ聞き手は受け入れる態勢には入りません。
その後、次の段階で理由を加えて主張します。この段階でも聞き手は「ああそうか、だけど~」と抵抗する構えをとります。
そこで、三段階目で強い感情を込めて主張します。すると、聞き手は「この人はどうしても困っているんだな。少しは受け入れる構えがないと冷たいよね。」と受け入れる態勢に入ります。
なぜホップ・ステップ・ジャンプのリズムがお願いに効果的かと申しますと、
・3回という回数(「単純接触効果」)
・理由(「カチッサー効果」)
・強い感情(「共感」の誘発)
の3つが大きな要素として人の心理に大きな影響を与えるからです。
(2) お願いする間隔
「3回お願いする」方法は、緊急時にはその場でする方法で致し方ないですが、それ以外の場合では間隔を空けた方がいい場合もあります。
間隔を空けた方がいい場合とは長期的な計画でのもので、例えば、
・期間をかけないと決まらない交渉事
・距離感のある相手への誘い
などが該当します。
では、日常的によくある「異性への食事の誘い」を例にして比較してみましょう。(※先例と同様に、お願いされる立場になってお読みください。)
その場で「3回お願いする」と次のようになります。
一段階目:「今日、食事に行かない?」
二段階目:「今流行でオススメの店があるんだ。食べに行ってみない?」
三段階目:「色々あなたと話がしたいし、行きましょうよ。」
これでも受け入れてくれる人もいないことはないでしょうが、人によっては「しつこいな」と思う方もいるのでは?
そこで、次のように間隔を空けてお願いしてみましょう。
一日目:「今日、食事に行かない?」
↓
一週間後:「今流行でオススメの店があるんだ。食べに行ってみない?」
↓
二週間後:「色々あなたと話がしたいし、行きましょうよ。」
すると、どのように感じられるでしょうか? それほど「しつこい」とも思えませんよね。少なくとも、その場で3回お願いされるより抵抗感がないはずです。
誘われる方としては「過去二度も断っていて悪いし、今回くらいはこの人と食事に行ってもいいか」という気になるのではないでしょうか。
この例では仮に「一週間」にしましたが、食事の誘い程度のお願い事ならその前後くらいの間隔が望ましいでしょう。
根本思想:心を揺さぶるコーチング
この道具は、コーチングの専門家・鈴木義幸氏の提唱する考え方を根本思想としています。
鈴木義幸氏はコーチングに関する著書を多く出版されていますが、中でも『映画で学ぶ!心を揺さぶるコーチング』という著書では「映画」でのセリフを例にコーチング術を紹介され、経営者や指導者に限らず、どんな読者が読んでも面白く読むことができるのでオススメです。
鈴木義幸氏は、同著書の中で次のように述べています。
たいていのお願いは三回すると通ります。
※引用元:『映画で学ぶ!心を揺さぶるコーチング』45頁より
この一文は、映画『めぐり逢えたら』の中での「主人公アニーが警備員に再会の約束があるので展望台へ行かせてほしいとお願いする場面」を例に取り上げられたものです。
この場面について簡単に説明すると、次のような設定です。
展望台は既に営業終了していたので、アニーのお願いを警備員は断ります。しかし、アニーは「3回お願いする」の方法で警備員に共感を誘発させ、展望台に行く許可をもらうことに成功したのです。
しかし、現実的には「3回お願いする」成功率はどの程度なのか気になりますよね。
「3回お願いする」成功率は?
「3回お願いする」成功率については鈴木義幸氏ご自身が調査され、同著書の中で次のように述べられています。
二十人の周りの人に「何回お願いされると断りにくいですか?」と聞きましたが、なんと十五人の人が三回と答えました
※引用元:『映画で学ぶ!心を揺さぶるコーチング』46~47頁より
この記述によると、20人中15人が「3回お願いされると断りにくい」とのことですので、
成功率は、約75%程度
と思っていいでしょう。
そもそも「3回もお願いする」ということはそのくらい本気度が高いことを表しますし、お願いされる方も「本気ならそれに応えるのが人間のすべきことだ」と無意識に思うはずです。
ですから、成功率約75%という数値は妥当なところではないでしょうか。
1回断られたらもう2回お願いして成功につなげよう!
ここまで依頼成功率が10倍上がる「3回お願いする」方法について紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
これまでお願いが通らなかった方の主要因として、「お願いの回数を1回にして終えていたこと」が考えられます。
そのため、
(1) ホップ・ステップ・ジャンプのリズム
(2) お願いする間隔
の2点を意識した上で「3回お願いする」方法を実践していただければ、依頼成功率は格段に上がるのではないでしょうか?
もし1回断られたら「あと2回ある」と思って、是非もう2回お願いしてみて成功につなげていきましょう!