便秘を解消するには野菜の摂取では足りない!?食物繊維の効率的な摂り方を紹介!
あなたは、便秘に悩まされていませんか?
便秘になると、
・食欲不振
・腹痛
・イライラ
・肌荒れ
・疲労感
などの症状を引き起こすと言われています。
便秘は栄養の消化不良や腸内環境の悪化から影響しているものと考えられますが、その栄養の消化不良や腸内環境の悪化は、どこから来ると思いますか?
一つ考えられるのが、食物繊維の摂取不足です。
と言われてみても、ピンと来ませんよね。普段の食事で食物繊維の量を意識するものではありませんし、そもそも「食物繊維って何だ?」と思われるのが当然です。
そこで、今回は便秘を解消するための食物繊維の摂り方について紹介します。
食物繊維とは?
食物繊維とは炭水化物の仲間でありますが、消化吸収されない成分のことを言います。
「消化吸収されない食物」と聞くと、「不純物なの?」と思いますよね。
かつては、専門家の間でもそういう見方がされていました。しかし、1971年イギリスのバーキット博士により「食物繊維仮説」が提唱されて以降、急速に“第六の栄養素”として世界中に認知されていき、現在では重要な食物の成分として扱われています。
バーキット博士は1940年代頃からアフリカで医療に携わり、アフリカの住民には糖尿病や動脈硬化症、虚血性心疾患などの病気がないことを発見し、「食物繊維仮説」の中で食物繊維の多量摂取が原因であると見解を示しました。
食物繊維の効果とは?
食物繊維を摂取することによって、次の効果が期待できます。
食べすぎの防止
おいしいものを毎日食べ続けていると、気がつけば肥満になっているということがあります。その主な原因は、食べすぎです。
そんな事態に陥らないために、食物繊維は働いてくれるのです。
なぜなら、食物繊維は消化吸収されない成分であるため、ゆっくり消化管を進んでいくからです。そのため、食物繊維を多く摂取すると満腹感を長く持続でき、食事量や間食の量を減らすことができます。
整腸作用
食物繊維の整腸作用には次の3つが挙げられます。
(1) 腸内細菌の活性化
腸内には細菌が住んでいて、消化の運動をサポートしてくれる働きを持っています。
食物繊維はその腸内細菌のエサでありますので、腸内細菌が食物繊維を摂食することにより消化作業が活性します。すると、栄養成分の吸収も効率よく行われるようになるのです。
(2) 便意の促進
食物繊維は、大腸の腸壁を刺激して便意を促します。
(3) 排便の準備
食物繊維は、体外へ排出する便を柔らかくして排便しやすくする効果もあります。
日本人は食物繊維が足りていない?
厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2015年版)によりますと、成人男性は一日20g、成人女性は一日18gの食物繊維を摂取することが推奨されています。
しかし、実際には平均14~15g程度しか摂取されていません。その原因としては、次の二点が考えられます。
・食物繊維に対する認知度がまだ低いこと
・食物繊維を多く摂取するのが難しいこと
食物繊維を効率よく摂取するには?
健康的な食事にするには「野菜を多く食べよう」とよく言われることがありますが、一般的に野菜に含まれる食物繊維の量は
一食0.5~2g程度
と少ないのです。しかも、野菜によっては摂取に気をつけるべき成分(糖質やシュウ酸)を多く含むものがあるので、いくら野菜が健康的な食材とは言っても過剰摂取には注意が必要です。
そこで、食物繊維を多く摂取するのにオススメなのが、
・玄米
・おから
・納豆
です。
オススメの食材の食物繊維量比較
では、食物繊維を効率よく摂取できる食材について、その量を比較してみましょう。
<一食分の食材の食物繊維量の比較>
玄米120g | おから25g | 納豆1パック(50g) | |
食物繊維量 | 1.7g | 2.9g | 3.4g |
とろろ昆布5g | キャベツ50g | ごま 大さじ1(7g) |
1.4g | 0.9g | 0.9g |
※上記数値は、カロリーSlismのサイトを参考に算定。
この表から、朝食にこれら6品目を合わせれば、朝食のみで11.2gもの食物繊維を摂取できることについてご理解いただけるでしょう。
ただし、各品目の摂取量には上限がありますので、摂取しすぎないように注意しておく必要があります。
玄米おからご飯がオススメ!
中でも、玄米おからご飯がオススメで、一食当たり4.6gもの食物繊維を摂取することができます。(上記の表の数値により、4.6g=玄米での1.7g+おからでの2.9g)
玄米おからご飯は、2合炊く場合の目安で通常の「玄米+水」に「おからパウダー20g+水80g」の混合液を足して炊けばできます。おからを足すことによる味覚や匂いの変化はありません。
(※「おからパウダー20g+水80g」=生おから100g です。)
なお、玄米とおからパウダーはスーパーなどで購入できますが、店によっては品数が少なく購入できない場合もあります。その場合には、下記のものをオススメします。コスパが高くて、口コミでも好評を得ている商品です。
なお、「おからパウダー」が売り切れの場合は以下の食品を代用にできます。詳細は別の記事「「おからパウダー」が売り切れで入手困難な方は必見!代用できる食品を紹介 」をお読みの上、ご購入ください。
食物繊維を摂取する際の注意点
体調の悪いときは、食物繊維の摂取を控えることが望ましいです。なぜなら、食物繊維はゆっくり消化管を進むので、それだけ胃腸に負担をかけることになるからです
健康状態であるときは支障ありませんが、体調の悪いときは消化の良いものを摂取すべきであります。
食物繊維をたくさん摂取して毎日気持ちのいい健康生活を送ろう!
ここまで便秘を解消するための食物繊維の摂り方について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
食物繊維は栄養成分ではありませんが、栄養成分の働きをサポートしながら腸内で活躍し、排便活動を促す大事な役割を持っています。
また、効率よく食物繊維を摂取するには毎食のメニューに工夫が必要であり、
・玄米
・おから
・納豆
とその他の品目を上手に組み合わせることで、成人男性一日20g・成人女性一日18gの食物繊維を摂取することが可能です。
これからは、毎日おからご飯を食べて気持ちよく排便して、心身共に気持ちの良い生活を送ることを試してみてはいかがでしょうか?