映画『日の名残り』で仕事と人生のヒントに気づく?名言を紹介!
あなたは何を生きがいにしていますか?
生きがいには、
・趣味
・仕事
・家事
・子育て
など色々なものが存在します。一体、どれを生きがいにすれば幸福な人生を手に入れることができるのでしょうか?
それに気づかせてくれる映画を紹介します。それは、
『日の名残り』
です。映画『日の名残り』には
「どんな生き方が望ましいのか」
「仕事の流儀とは?」
について役に立つヒントがちりばめられています。
そこで、今回は映画『日の名残り』に触れながら人生の役に立つヒントについて紹介します。
映画『日の名残り』とは?
映画『日の名残り』は、カズオ・イシグロ氏の小説がイギリスでブッカー賞(英国の芥川賞)の作品となり、1993年に映画化されたものです。
カズオ・イシグロ氏と言えば、2017年にノーベル文学賞を受賞したことでも話題になりましたね。同映画には日本人の男性像も垣間見えます。
日本人の男性像には、
・仕事熱心で真面目
・我慢強い
・自己主張が苦手
などが挙げられますが、主人公スティーブンス(アンソニー・ホプキンス、演)がまさにそのキャラクターなのです。スティーブンスは執事の仕事に誇りを持ち、私情を一切挟みません。
この映画の面白いのは、
・部下として働く父親が仕事中に死亡しても
・異性の部下に誘惑されそうになっても
スティーブンスが仕事に私情を挟まないところなのです。ラブストーリーとして見るとじれったい映画ですが、仕事の流儀のドキュメンタリー番組のように見ると彼を尊敬したくなります。
言わば、視聴者の立場や見方によって物語の見え方の大きく変わる不思議な作品です。
映画『日の名残り』の人生に役立つ名言とは?
『日の名残り』の名言を次に紹介します。
「真に満足できるのは、すべてを捧げたときだ」
訪問貴族に仕えるベンがスティーブンスの部屋に入り、仕事を終えてお互いに休憩しているときに、二人は次のように話していました。
ベン:ここが息抜きの場か。さぞ自分に満足だろう?
スティーブンス:私が考えるに、執事が真に満足できるのは、雇い主にすべてを捧げて仕えられたときだ。
この会話から何が読み取れるでしょうか?
スティーブンスには息抜きより幸福感を得られることがあり、それは
誰かのために尽くしていること
にあるというのです。
一般的には、仕事から解放されたときに幸福を感じるものでありますが、本当の幸福とまでは言い切れません。
例えば、料理を作ることを想像して考えてみてください。料理を作るのが自分のためであるのと誰かのためであるのとで、どんな違いを感じますか?
自分のために料理を作るのも楽しいですが、誰かのために料理を作る方が遥かに楽しいに決まっています。
料理を例に出しましたが、自分のためよりも誰かのために行うことほど気持ちの良いことはありません。人間はそのように創られています。
このように考えてみると、スティーブンスは最高の幸福感の得られ方について語っているのではないかと上記の会話から読み取ることができます。
「彼らの話は聞かないことにしている」
上記のセリフに続き、スティーブンスの仕事の流儀について次のように語られています。
ベン:さっき彼らの話していた事が道徳にかなうことかね?
私にはそうは思えん。問題のある話だった。スティーブンス:私には無関係だ。
仕事中は気が散るので話は聞かないことにしている。
ベンは客人の話で仕事に好き嫌いを申す人でありますが、スティーブンスはそれをしません。なぜなら、
仕事に無関係な話を聞くと気が散る
からです。
この仕事の流儀については、あなたの現在抱えている仕事にも活用できるのではないでしょうか。
例えば、職場で雑談している人が複数いるとします。その雑談に耳を傾けようとしますか?
ときには構わないでしょう、親睦を深めたり、仕事の合間の息抜きのためにも。
しかし、耳を傾けすぎるのは時間の浪費につながるので、すべき仕事が目の前にあるのでしたら仕事に夢中になっているべきです。集中ではなく夢中です。夢中であれば、耳に不要な情報は入りません。
「仕事が楽しみ」
スティーブンスと元同僚ケントンが20年ぶりに再会し、次の会話をしていました。
ケントン:夕暮れが一日で一番いい時間だと言いますわ。あなたは何が楽しみ?
スティーブンス:お屋敷に戻り、人手不足の解決策を考える事かな。
夕暮れと言えば、一般的には仕事の終業時間に近い時間帯ですよね。「家に帰ったら何をして過ごそう」と多くの人は考え始めるのではないでしょうか。中には、夕日を見て心を癒す人もいるでしょう。
スティーブンスは違います。仕事のことを考えるのが楽しいのです。
実際にはなかなかスティーブンスのように考えるのは難しいでしょうけど、少なくとも、
その仕事の「何が楽しいのか」を見つけること
は重要だと考えられます。
「楽しさのツボ」を探すことが重要
数学が得意な人は「数学は、問題を解くと答えが出るから楽しい。」と言いますが、このあたりにヒントがある気がします。
仕事もそれと似ているのではないでしょうか。
「生活上には様々な問題があり、そこから仕事が発生するのであり、それを解決すると、そこに楽しさがある」というイメージを描くことはできますよね。
このイメージを図式にすると次のとおりです。
生活 → 悩み → 仕事 → 解決=楽しさ
楽しさの度合いは仕事内容やその人の能力などによって違うため、仕事が楽しくないと思ったら、別の仕事を複数やってみて楽しさの度合いを図ってみることが重要だと考えられます。
なぜなら、最初に出会った仕事が一番楽しいとは限らないのですから。
複数の仕事をしていくうちに、その人固有の楽しさのツボが見えてきたりするものです。楽しさのツボとは「これはちょっと面白いかも!?」と感じられる感触です。
例えば、「料理すること」と「教えること」が面白いと感じるならば、料理の先生を目指せばいいわけです。
人間性を磨きながらプロを目指していこう!
ここまで映画『日の名残り』に触れながら人生の役に立つヒントについて紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
『日の名残り』から得られるヒントは
・誰かのために尽くしていること
・仕事に夢中になる
・仕事の中の楽しさを見つける
の3つにあるものと考えられます。
仕事が楽しくなれば、それが生きがいになりますし、スティーブンスのように最高の幸福の人生を手に入れることができます。
勿論、仕事以外のことを生きがいにする人生もアリです。しかし、その考え方には生きがいを失うというリスクがつきまといます。
例えば、
・大事な人を亡くしたら
・趣味に飽きてしまったら
それで人生終わりみたいな感覚になりますからね。
そうならないために、スティーブンスのように仕事に生きがいを持てば、仕事を失わない限り、生きがいを失うことはまずありません。
これからは仕事のプロになって最高の人生を謳歌していきませんか?