追いかけなくても手に入る?幸せになる言葉や考え方を紹介!
あなたは、「何かが手に入れば幸せになれる」と思っていますか?
一般的には例えば、
・結婚や出産
・10億円
・憧れの職業
・ノーベル賞
などが手に入ると幸せになれると思いますよね。
しかし、それらを手に入れても幸せな生活を送れない人もいます。
・家族ができたのに不倫する人
・10億円が手に入ったのに借金ですべて消えてしまった人
・憧れの職業についたのにパワハラで悩む人
・ノーベル賞をとったのに精神的に追い込まれた人
など。不思議なものですね。
このことから、「理想の何かが手に入ったとしても幸せになれるとは限らない」ということが言えます。
そもそも、幸せとは何なのか。どれだけ追いかけても手に入らないのなら、どうしたらいいのか気になりますよね。
そこで、今回は幸せになる言葉や考え方についてフランスの哲学者アランの『幸福論』に触れながら紹介します。
哲学者アランの示す「幸せ」の定義とは?
「幸せ」を定義するには哲学者アランの『幸福論』が最も理解しやすく、現代でも多くの読者に読まれています。
アランは、幸福について次のように定義しています。
何かとてもむずかしいことに注意を集中している人は、完全に幸福である。
※引用元:『幸福論』(アラン著・村井章子訳)375頁より
このことから、
幸福の条件 = 何かに取り組んで夢中になること
と言えます。
あなたには、「何かに取り組んで夢中になること」はありますか?
もしなければ、「これならできるかも?」と思えるものを見つけて取り組んでみると、「完全な幸福」を手に入れることができます。なぜなら、取り組んでいるうちに気がつけば夢中になっているからです。
「とてもむずかしいこと」とは?
なお、上述のアランの幸福の定義で言う「とてもむずかしいこと」とは、仕事や勉強が想定されるものと考えられます。
テレビやスマホのゲームでも難しいものであれば多少脳が鍛えられるでしょうけど、「完全に幸福」とまでは言い切れないですよね。ゲームを終えたときに、「時間を使った後悔」が残ります。
なぜなら、ゲームより大事なことがあるものですから。
「時間を使った後悔」は若い年頃では気づきにくいですが、ある程度年を重ねるとその感覚が強いものとなっていきます。年配の方にゲームに夢中になる方がみられないのは、そのことも原因に考えられるでしょう。
したがって、取り組んで夢中になるものは仕事や勉強にしておきましょう。
アランの『幸福論』の名言とは?
アランの『幸福論』の名言については、別の記事「眠れない夜はもう来ない?悩みや心配事に効く方法を紹介!」にも記述していますが、今回は幸せの定義に関して下記のとおり取り上げてまいります。
(1)「欲しいものが手に入らない原因とは」
アランは、幸せが手に入らない原因について次の名言を放っています。
欲しいものが手に入らないほんとうの原因は、ほんとうには望まなかったせいであることが多い。
※引用元:『幸福論』(アラン著・村井章子訳)185頁より
欲しいものが手に入らないことはよくありますが、「手に入れるための方法を精一杯施したのか?」と言われると案外そうでもなかったりするのではないでしょうか。
もう少し、この名言をわかりやすくするために具体的に説明します。
例えば、「億万長者になりたい!」と思っている人がいるとします。その人は、億万長者になるための方法を考えて実行しているのでしょうか?実行していないなら、本気で望んでいるわけではないですね。
つまり、
欲しいものが手に入らない状態 = 本気度不足
と言える余地があるということです。このことを言い換えれば、
本気で望むものなら手に入りやすい
と言えます。
(2)「忙しくしているからこそ幸福でいられる」
アランは、幸福でいられる条件について次の名言を放っています。
野心家は、めったに得られない幸福を見つけようと絶えず何かを追いかけている。だがこうして忙しくしているからこそ、幸福でいられるのである。
※引用元:『幸福論』(アラン著・村井章子訳)254頁より
このことをわかりやすくすると、
例えば、あなたが定年退職後に高額な年金を受け取るために今一生懸命仕事していれば、「仕事で忙しい今の状況」こそが幸福であるということです。
定年退職後に受け取る高額な年金に関しては実際に受け取れば幸福かもしれませんが、その際に「することがない」という状況が永続に続きますと幸福ではいられません。
ということは、定年退職後であろうがなかろうが、
「すること」を用意しておくこと
が幸福には不可欠な条件と言えます。
このことは、上記で述べましたアランの「幸福の条件=何かに取り組んで夢中になること」にかなっています。
(3)「自分の自由で苦労を選ぶと満足する」
アランは自発的な苦労をすることを次の名言でオススメしています。
必要に迫られて何かをするのは好まない。
ところが自分の自由で苦労を選ぶとなると、たちどころに満足する。※引用元:『幸福論』(アラン著・村井章子訳)266頁より
つまり、
「同じ苦労でも、自発的に行うことでの苦労なら幸福になれる」
と言っています。
例えば、同じ皿洗いでも他人に「皿を洗ってください」と言われてから皿を洗うのと、自ら進んで皿を洗うのとでは、明らかに後者が幸福ですよね。
ということは、
命令されるより前に自ら進んで行うこと
も幸福の条件と言えます。これまで「命令を待つか従うのみ」で生きてきた方は、見直してみると幸福になるチャンスを得ることができるのではないでしょうか。
どんどん取り組んで幸福感覚を身につけよう!
ここまで幸せになる言葉や考え方についてアランの『幸福論』に触れながら紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
アランの『幸福論』による幸福の定義は、
幸福の条件 = 何かに取り組んで夢中になること
であることについて確認しました。
また、幸福には
・本気で望むものなら手に入りやすい
・「すること」を用意しておくこと
・命令されるより前に自ら進んで行うこと
も不可欠であることについてご理解いただけたでしょう。
これから、幸福になるために色々なものに取り組んで幸福の感覚を永続させましょう!
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