将来の夢をあきらめても不安は消えない?対応できる方法を紹介!
あなたは、自分の将来に対して不安を抱えていますか?
以前に別の記事「ほとんどの心配事は取り越し苦労(杞憂)に終わる?」で、心配事の解消の仕方について紹介いたしました。
しかし、それでも「将来に対して不安を抱える」という事態は変えようがありません。なぜなら、
生きる=不安を解消する
が否定できないからです。どんな生き方をするにしても不安は永遠について回ります。
では、諦めて不安を抱えたままでしかいられないのか?
しかし、そんなことでは生きるのが辛くなってしまいますよね。
そこで、今回は将来への不安に対する対応法について紹介します。
将来が不安な理由とは?
将来が不安な理由は、
将来の出来事がわからない
という点につきるでしょう。予測できる範囲の将来であれば、そこまで不安にはなりませんが、その範囲を超える将来となると不安でしかありません。
そのため、少しでも将来への不安を軽くするには、予測できる範囲を広げていくことが必要と言えます。
「予測できる範囲を広げていく」とは、
・現在できることをする
・現在すべきことをする
ことです。その2つのいずれかであれば、誰でもできますよね。
不安を解消するには「やりがい」を持つべきか?
あなたは親や先輩などから「やりがいを持った方がいい」という言葉をかけられることがありませんか?
例えば、
・「やりがいのある趣味を持った方がいい」
・「仕事にやりがいを持った方がいい」
など。
しかし、どんなことをしていても将来に対する不安は解消できるものではありません。なぜなら、将来に対する不安とは、生物なら誰でも持っている「防衛本能」からくるものだからです。
つまり、「やりがいのあること」をしていても不安は解消されないのが現実です。
将来への不安は強い意志で解消できない?
将来への不安を軽くするには、上記に2つの方法を挙げました。それには理由があります。それは、将来に対する意識は意図して消すことができませんので、それ以外のことに意識を向けることが望ましいからです。
そのため、色々な自己啓発の著書には
・やりたいことをする
・楽しいことをする
・本を読む
などの方法が書かれています。それらの方法は、確かに将来への不安を消す効果があります。
根本思想:作家・森博嗣の「やりがい=幻想」思想
今回の記事のテーマには、作家・森博嗣氏の「やりがい=幻想」の考え方を根本思想としています。※「やりがい=幻想」は筆者の意訳です。
森博嗣氏は著書『「やりがいのある仕事」という幻想』の中で、次のことを述べています。
(1) 未来への不安は生きていることと同じ
未来への不安は、生きていることとほぼ同じで、常に、どんな状況でもある。
※引用元:『「やりがいのある仕事」という幻想』(森 博嗣・著)174頁
これは、上述で触れました
生きる=不安を解消する
と言える部分のこととほぼ似ています。
生きる=未来への不安
とも言え、未来への不安を解消するために、あらゆる仕事が存在しています。
例えば、
・お金の管理の不安により金融機関や保険会社などが存在
・法律を守る不安により警察や裁判所などが存在
・生活の不便さにより家電や家具の製造や販売などを行う存在
などがまさにそれです。
不安=仕事の要素
とも言えそうです。不安を解消するために仕事が存在すると言っていいでしょう。
(2) 未来が不安になるのは今が良い状態だから
未来が不安になるのは、今が良い状態だからだ。
悪い状態なら、未来のことなど考える余裕もないはずだからである。※引用元:『「やりがいのある仕事」という幻想』(森 博嗣・著)174頁
不安な気持ちが心の中にあるということは、
不安な気持ちに囚われている自分がある
ということです。不安な気持ちから脱出するには、何かを現在進行形で取り組んでいる状態になることが必要です。この記述ではそういう意味を表しているものと捉えられます。
要は、
・「不安だ」
・「怖い」
などと思っている間は、手持無沙汰な状況であることを示しています。手持ち無沙汰な状況を脱するには、次すべきことを早急に見つけて取り組んでいくことが望ましいでしょう。
(3) 悪い状況だと思えるくらい今は良い状態
辞職する方が悪い状況だと思えるくらい、今は良い状態なのだ。
※引用元:『「やりがいのある仕事」という幻想』(森 博嗣・著)170頁
これは、会社をやめたくてもやめられない人に対して述べられている内容で、その悩みを抱えている人は結構いらっしゃいますよね。
やめたいのならやめればいいのですが、継続していくメリットの方を強く感じているからこそ、結局やめないですよね。
そのメリットの多くは、
・将来に不安があっても予測できる程度なので安心できる
・とりあえず食いっぱぐれる不安はない
・転職先を探す面倒を省ける
などでしょう。
ということは良い状況と言えるのです。それらのメリットと現在の仕事の状況に耐えることとを比較して前者の方が大きいと感じているわけですから。
ただ、勘違いしてはいけないのは、そう自分に言い聞かせているだけに過ぎないということです。
本当は、自分は何をすべきなのか
ということについては、忘れてはならないでしょう。その答えが今所属している会社にないのなら、やめるべきだと思いませんか?
現在進行形の取り組みで将来への不安を消していこう!
ここまで将来への不安に対する対応法について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
将来への不安に対する対応法は、
現在すべきことに現在進行形で取り組むこと
以外に存在しないことについてご理解いただけたでしょうか。不安を意図的に取り除くことは不可能です。
不安を取り除くには、「不安を忘れよう」などと意識を強くする方法ではなく、別のことに意識を向けることが望ましいです。この方法は心理学や哲学などに基づくものでもないシンプルなものです。
そして、現在すべきことは、あなたの一番身近なところにあるはずです。そこから現在進行形で取り組んでいけば、将来への不安が消えていくのではないでしょうか?