生きるのがつらいと思ったときに効く考え方とは?
あなたはこれまで「生きるのがつらい」と思ったことはありませんか?例えば、次のように感じたことはないでしょうか。
・「生きていてむなしい」
・「自分はこの世にいない方がいいんだ」
・「生きる方法が見つからない」
など。そのように感じたとき、あなたはどうしますか?
良い方法が思い浮かばないと、好ましくない行動をとってしまう危険性があります。
そこで、今回は「生きるのがつらい」と思ったときに効く情報を紹介します。
「生きるのがつらい」と思う人の現状とは?
日本人の自殺者は2万人を超えています。(平成28年)
この数字がどういうことを示していると思いますか?日本の人口が1.2億人ですので、600人に1人以上の割合で自殺が図られているということです。 600人以上と言うと、中規模以上の会社か人口の多い地域の学校に属する人の規模に相当します。
つまり、会社や学校の中で毎年1人以上自殺を考える人がいるということが考えられます。
国際比較すると?
世界の中で自殺の多い国は旧ソ連諸国や韓国などが挙げられますが、その中に日本が含まれ、2012年では172カ国中9位とのことです。日本は旧ソ連諸国などと異なり先進国ですので、経済的な理由のみで自殺が図られるとは考えにくいものです。
自殺の理由は?
警察庁の調べによりますと、次の2つが過半数を占めるようです。
・健康上の問題(心の病を含む)
・貧困
ただし、どちらの理由も最終的な結果として表れたものに過ぎません。何が原因で健康上の問題や貧困を引き起こしたのかということについても、調べが必要と思われます。
いずれにしても、絶望感からくるものと考えられます。
そこで、一度立ち止まって冷静になるための考え方を次に紹介します。
「人間の苦が一番マシ」という考え方とは?
「生きるのがつらい」と思ったときには、「人間の苦が一番マシ」という考え方をオススメします。
この考え方によれば「生きるのはつらいけど、生き抜く方がマシ」と思えてきます。この「マシ」が重要なポイントで、強調しておきます。
人間世界以外の世界については誰もわかりません。自殺をしてしまった後はその世界に行くことになるわけですが、今の方がマシと思える苦が立ちはだかっているリスクがあります。
人間はつらいと思ったときに自分にとって未知のものを選択する傾向がありますが、往々にしてリスク選択の誤りをしてしまうものです。特に、何かの手段をやめることと人生そのものをやめることとは、同じ未知の選択であっても未知のレベルが違いすぎることに気づくべきです。
根本思想:釈迦のエピソード「荷車をひく牛」
この「人間の苦が一番マシ」という考え方は、釈迦のエピソード「荷車をひく牛」(仮称。以下同)を根本思想としています。釈迦のエピソード「荷車をひく牛」は、次のような内容です。
“荷車をひかされている牛が苦しんでいます。
その牛は、苦しみから逃れるために荷車を壊しました。
すると、壊した荷車の何十倍ものの頑丈な荷車をひかされることになり、もっと苦しい思いをするようになりました。”
つまり、このエピソードを図式にすると次のようになります。
牛が苦しむ → 荷車を壊す → 新しい荷車を用意される → 牛はもっと苦しむ
このエピソードからあなたの身に起きていることに置き換えると、どんなイメージが浮かぶでしょうか。
「人間世界の苦」ととことん付き合おう!
ここまで「生きるのがつらい」と思ったときに効く情報について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
いまどんなに苦しい思いをしていたとしても、死後に苦しむ思いよりマシです。それを想定せずに自殺するという行為は無謀としか言いようがありません。
「生きるのがつらい」と思ったときは、「人間の苦が一番マシ」という考え方を積極的に使って一旦立ち止まって冷静になりましょう。あなたは決して、釈迦の言う「荷車をひく牛」にならないでください。
なお、「生きるのがつらい」を解消する方法については、別の記事「なぜ「生きるのがつらい」ときには映画『歩いても 歩いても』が効くのか?」でも記載していますので、そちらも是非ご覧ください!