休んでも疲れが取れない原因には食べ物にある?
あなたは、疲れやすい身体ではありませんか?
その原因には、
・仕事のしすぎ
・ストレス
・運動不足
も考えられますが、カルシウム不足の可能性も考えておかなければなりません。
そう言われると、
「疲れとカルシウム不足って関係あるの?」
と思うでしょう。それもそのはずです。カルシウム不足と聞くと「背が伸びない」イメージが強いですから。
しかし、カルシウム不足の問題はそればかりではなく、とんでもないことになることについて医師などの専門家の調査で判明しています。
そこで、今回はカルシウムを効率よく摂取する方法について紹介します。
カルシウム不足になるとどうなるか?
カルシウムと言えば骨や歯を丈夫にするイメージを浮かべる方が多いと思われますが、血液や筋肉にもわずかに含まれている成分です。
通常、カルシウムは骨や歯に貯蔵されますが、カルシウムが不足すると骨や歯に貯蔵されるカルシウムが流れ出し、血液や筋肉へ消費されます。すると「骨粗しょう症」という、骨がスカスカの病気になります。
「骨粗しょう症」の症状には次のものが挙げられます。
(1) 背中や腰が曲がりやすくなる
立つ姿勢や座る姿勢、背中・腰への負担のかかる作業などにより、背中・腰の骨が短期間で曲がるようになります。
よく猫背の人を見かけませんか?日頃の悪い姿勢が原因とも考えられますが、カルシウム不足により曲がりやすい骨になっている可能性は否定できません。
(2) 背中や腰が痛みやすくなる
カルシウムが不足すると背中・腰が曲がりやすくなるばかりでなく、少し動いただけで痛みを感じやすくなります。なぜなら、カルシウム不足により筋肉を支える骨の力が小さくなるため、支えきれない分、痛みとして筋肉と骨に通っている神経に響くからです。
背中・腰の痛みは運動不足も原因として考えられますが、摂取したカルシウムが運動不足によりその吸収効率を下げるため、カルシウム不足の原因は運動不足にあるとも言えます。
つまり、図式にすると次のような矢印の関係ということです。
運動不足 → カルシウム不足 → 背中・腰の痛み
(3) 身体が小さくなる
カルシウムが不足すると、骨がスカスカになるばかりでなく、細く小さくなっていくので必然的に身体が小さくなります。
身体が小さくなることの一番の悩みは「背が低くなる」ことで、見た目が悪くなるばかりでなく、棚や冷蔵庫の上まで背伸びしても手が届かなかったりする生活の不便さも増えてきます。
(4) 骨折しやすくなる
「骨粗しょう症」の最悪の症状として骨折が挙げられます。イメージしていただければご理解いただけると思いますが、細い丸太と太い丸太のどちらが折れやすいかを想像してみると明らかに前者だとわかりますよね。
骨がスカスカな上に細くて小さいと、骨折しやすいのも当然です。
効率よくカルシウムを摂取する方法とは?
ここまで読めば、カルシウム不足になることの怖さについてご理解いただけたでしょう。
なお、カルシウムの一日の摂取目安量は、600~800mgとされています。(年齢層により目安の違いあり。参照元:厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」2010年版)
日本人がどれだけカルシウムを摂取しているかと申しますと、平均531mgだそうです。※参照元: 「カルシウムの基礎知識」(商品情報サイト「ニッスイ」より)
目安に達していないので、日本人がいかにカルシウムが不足しているか数値の比較からイメージができるでしょう。
そこで、カルシウム不足にならないようにするために、効率よくカルシウムを摂取する方法について次に紹介します。
(1) 乳製品・小魚を毎日摂取する
カルシウムを摂取しても、100%栄養成分として吸収されるわけではありません。
そこで、どのくらい吸収されるのか(吸収率)を食材別で比較してみると、次の表のとおりです。
食材 | カルシウム吸収率 |
乳製品 | 50% |
小魚 | 30% |
豆類・野菜 | 18% |
この表から、乳製品・小魚のカルシウム吸収効率が高いことがご理解いただけるでしょう。これらを欠かさないように食事に気をつけていれば、カルシウム不足ということにはならないでしょう。
勿論、豆類や野菜類にはカルシウム以外の栄養素も含まれていますので、積極的に摂るべき食材です。
オススメの乳製品・小魚は?
カルシウム吸収率の高い乳製品・小魚の中でオススメの食材は次のものです。
カルシウムの多い食材 | カルシウム量 |
ヨーグルト200g | 240mg |
牛乳180ml | 204mg |
6Pチーズ1個 | 126mg |
小魚2尾(ししゃもや干しイワシ) | 130~140mg |
さくらえび4g | 80mg |
特に、この中でオススメなのがヨーグルトとさくらえびです。ヨーグルトはタンパク質も摂取できますし、乳酸菌により腸内環境を良くします。
※なお、ヨーグルトの効能については、別の記事「ホットヨーグルトで本当に便秘解消効果はあるのか?」で詳しく紹介しております。
さくらえびは、毎日ご飯に振りかけて食べることができるので手軽にカルシウムを摂取することができます。
ただ、さくらえびは販売店によって調理用の大きめのものがありますので、購入の際には注意が必要です。オススメするさくらえびのサイズはしらす干しほどは小さくありませんが、それに近いサイズのものが望ましいです。商品名によっては「小エビ」や「アキアミ」などの表記がされています。
手頃に買えるさくらえびでしたら、スーパーやドラッグストアなどにトップバリュのもので14g108円(税込)で販売されていますし、以下のサイトで通販でご購入いただけます。
南雲吉則氏の推奨「スーパーライスボール」もオススメ!
なお、医学博士の南雲吉則氏もさくらえびを入れたおにぎり「スーパーライスボール」というものを推奨しています。「スーパーライスボール」は、
・玄米1合
・さくらえび5g
・しらす干し10g
・ごま
・塩昆布5g
・梅干し
で作ることができます。南雲吉則氏がおにぎりにさくらえびを入れることを奨めていることからも、いかにカルシウムの摂取が必要であるかということについて捉えることができますよね。南雲吉則氏は50代なのに30代のような若さに見え、食事の摂り方については大いに参考になります。
特に、南雲吉則氏の健康法については以下の著書をオススメします!
(2) カルシウム吸収を良くする栄養素を摂取する
カルシウム吸収を良くする栄養素を摂取すると吸収効率が上がります。
その主な栄養素は、
・マグネシウム
・ビタミンD
です。
マグネシウムを多く含む食材には、豆類や魚介類、海藻類などが挙げられます。上記のカルシウム吸収率の箇所でも豆類が登場しましたが、ここでも登場してきました。豆類も毎日の食生活に欠かせないと言っていいでしょう。
ビタミンDを多く含む食材には、きのこ類や魚介類、卵、レバーなどが挙げられます。魚介類はマグネシウムもビタミンDも含んでいるのでカルシウム吸収効率を良くする代表的な食材と言っても過言ではありません。
(3) 適度な運動を毎日行う
カルシウムを骨や歯に取り入れ、骨密度を高くするために適度な運動が必要です。
運動を行うと骨に負荷をかけることになり、骨密度を高くして丈夫な骨となります。また、何もしない状態ですと骨からカルシウムが流出していくのですが、運動によりカルシウム流出を抑制することができるのです。
カルシウムを十分に摂取してシャキッとしましょう!
ここまでカルシウムを効率よく摂取する方法について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
カルシウムが不足すると背中や腰を筆頭に身体全体に色々な症状が表れますので、必須な栄養素と言えます。
カルシウムを効率よく摂取するには、以下の方法を毎日行っていただくことをオススメします!
(1) 乳製品・小魚を摂取する
(2) カルシウム吸収を良くする栄養素を摂取する
(3) 適度な運動を行う
そうすれば、毎日シャキッとした気分や姿勢で生活を続けることができるはずです。