【2020年プロ野球順位予想】巨人とソフトバンク以外に優勝チームあり?
2020年プロ野球のシーズンが近づいてまいりました。
あなたは、今年はどこが優勝すると思いますか?
巨人 と ソフトバンク
と思いますよね。
ところが、案外、そうでもなさそうです。その理由は何か、気になりますね。
そこで今回は、2020年プロ野球の順位予想について紹介します。
プロ野球順位予想の三要素とは?
2020年の予想を紹介する前に、順位予想の三要素について少し触れておきます。
(1) 前年からの変化
プロ野球順位予想において最も重要なポイントは、前年からの変化です。前年シーズン終了後、何をしてどのくらいの変化が見込めるのか。
「何をして」の部分には、
・補強
・既存選手の強化
・戦略の改善
の3つの点が問われます。
(2) 投打のバランス
次に、投打のバランスが重要です。
投手力と打撃力がともに優れているのは理想ですが、大抵はどちらかが劣るものですので順位予想には投打それぞれの分析が必要です。
バランスとは平たく言えば、
「打撃力が劣るけど、投手力でカバーできる」
「投手力が劣るけど、打撃力でカバーできる」
といったものです。
近年の西武ライオンズは、後者の典型例と言えます。昨年などは投手が結構ボコボコ打たれていたものの、「山賊打線」の打撃がそれを上回り、最終的に優勝できました。
劣った分をカバーできる力があるか。順位予想において重要です。
(3) 先発依存率
優勝できるチームは、先発依存率が高いです。
先発依存率とは、先発投手の勝利数/チームの勝利数で抽出できます。
2019年で6勝以上した先発投手で試算してみたところ、50%以上だったのは、
・巨人
・広島
・西武
の3チームでした。巨人と西武はリーグ優勝を果たしましたし、広島はその前年までにおいて三連覇を果たしたチームです。
先発依存率が高いとなぜ優勝できるのか、あなたはイメージできますか?
先発依存率の高さは
・先発投手の安定性
・5イニングまでに得点が失点を上回る打撃力
を表します。この2点を持つチームは優勝しやすいです。
先発依存率が低い場合では継投力でカバー
勿論、先発依存率が低くても、優勝する可能性はあります。その場合は、継投力でカバーできるかどうかにかかっています。
ただ、同じ継投投手がほぼ毎日登板するようですと、ケガをしたり調子を落としたりするリスクが高くなりますので、基本的には信頼できる先発投手の多いチームが有利です。
継投依存型で戦うならば、セットアッパー4人・クローザー2人いた方がいいでしょう。クローザーを2人持つチームは実際のところないようですが、形としてはそうなります。
2020年プロ野球順位予想はどうなる?
以上を踏まえて、2020年プロ野球の順位予想は次のとおりとなります。
セリーグ
セリーグは、次の表のとおりです。
2020年順位予想 | ゲーム差 | 2019年結果 | ゲーム差 | |
1位 DeNA | ← | 1位 巨人 | ||
2位 中日 | 0.5 | ← | 2位 DeNA | 5.5 |
3位 巨人 | 1.5 | ← | 3位 阪神 | 6.0 |
4位 広島 | 3.0 | ← | 4位 広島 | 6.5 |
5位 阪神 | 5.5 | ← | 5位 中日 | 9.0 |
6位 ヤクルト | 12.5 | ← | 6位 ヤクルト | 18.0 |
「6勝以上した先発投手」をベースに打撃面と継投力を考慮して、昨年のゲーム差から換算した結果、このようになりました。以下、球団ごとに「6勝以上した先発投手」の表を中心に取り上げて説明します。
DeNA
2019年結果 | 合計 32勝 | 今永13勝 上茶谷7勝 濱口6勝 大貫6勝 |
↓ | ||
2020年予想 | 合計 32勝 | 今永13勝 濱口7勝 上茶谷6勝 石田6勝 |
「6勝以上した先発投手」の勝利数は前年並みと見ます。先発陣は昨年に近い状態であり、継投ではエスコバーの離脱が痛いものの、砂田やパットンらが順調で層が厚いです。
打撃面においては筒香が抜けましたが、新外国人オースティンが十分カバーできるので、前年と遜色ないでしょう。
前年並みで首位に立てるのか?
と疑問に思いますよね。
首位に立てる理由は、いたってシンプルです。脅威的な存在である巨人が昨年ほど先発陣が揃っていないからです。ですから、DeNAが強くなったというより、前年2位のチームがそのまま1位へスライドするイメージです。
中日
2019年結果 | 合計 28勝 | 柳11勝 大野9勝 ロメロ8勝 |
↓ | ||
2020年予想 | 合計 34勝 | 柳11勝 大野9勝 梅津8勝 山本6勝 |
梅津と山本が成長して、今年は飛躍することが見込まれます。
多くの予想家の間では中日の評価が低いですが、ロメロの離脱と梅津への認知度の低さからでしょう。梅津の投球は斎藤雅樹氏ら元投手の専門家からも評価が高いですし、11勝した柳から「自分より上」という声もあったそうです。そのくらい、素質の高いエース級の投手です。期待せざるを得ません。
山本や小笠原も安定感のある投手ですし、継投面においてもゴンサレスや福、岡田など豊富であり、投手力だけで上位に行く可能性は高そうです。
前年における「DeNAとのゲーム差3.5」から6勝分(3ゲーム差)程度縮められると考えられます。
巨人
2019年結果 | 合計 42勝 | 山口俊15勝 菅野11勝 メルセデス8勝 桜井8勝 |
↓ | ||
2020年予想 | 合計 28勝 | 菅野12勝 戸郷8勝 田口8勝 |
前年15勝した山口俊の抜けた穴が大きいですね。メルセデスの離脱も痛い。
6勝以上投手の勝利数が昨年42勝→今年28勝、ということでマイナス14勝分(7ゲーム差分)考慮する必要があると考えられます。昨年のような余裕のある戦いは期待できないでしょう。
新外国人サンチェスに期待が寄せられていますけど、オープン戦を見る限り、不安が大きいです。戸郷や田口らでどれだけカバーできるか。継投はビエイラ、デラロサという2枚看板がいますが、結局のところ先発陣の踏ん張り次第です。彼らが登場するのはリードしている場面ですので。
広島
2019年結果 | 合計 43勝 | 大瀬良11勝 ジョンソン11勝 九里8勝 床田7勝 野村6勝 |
↓ | ||
2020年予想 | 合計 40勝 | 大瀬良11勝 床田9勝 九里8勝 ジョンソン6勝 森下6勝 |
先発・継投、両方合わせて、2ゲーム差分落ちると見て4位評価としました。
チームを3連覇に導いたジョンソンとフランスアが下降気味の感があります。新外国人投手2人いますが、今一つ当てになりません。Aクラスへ行くには、ルーキー森下がどれだけ活躍できるかにかかっています。
阪神
2019年結果 | 合計 25勝 | 西10勝 青柳9勝 ガルシア6勝 |
↓ | ||
2020年予想 | 合計 19勝 | 西10勝 青柳9勝 |
昨年より5ゲーム差分落ちるとみて、5位評価です。
と申しますのも、西と青柳以外にこれといった投手が見当たりません。ガルシアが開幕ローテに急浮上するほど、先発が手薄になっています。
継投ではジョンソンの抜けた穴が大きいですし、クローザーにしてもベテラン藤川に年齢的な限界があり、不安が大きいです。
ヤクルト
2019年結果 | 合計 8勝 | 石川8勝 |
↓ | ||
2020年予想 | 合計 8勝 | 石川8勝 |
6勝以上の先発投手が石川のみというのは寂しいですね。投手出身&前二軍監督の高津新監督が経験を活かした投手大改革に期待するしかないでしょう。オープン戦では魅力が感じられませんでしたので、開幕後の未知数にかかります。
パリーグ
パリーグは、次の表のとおりです。
2020年順位予想 | ゲーム差 | 2019年結果 | ゲーム差 | |
1位 西武 | ← | 1位 西武 | ||
2位 ロッテ | 6.5 | ← | 2位 ソフトバンク | 2.0 |
3位 ソフトバンク | 7.0 | ← | 3位 楽天 | 7.5 |
4位 楽天 | 7.5 | ← | 4位 ロッテ | 9.5 |
5位 日本ハム | 12.0 | ← | 5位 日本ハム | 13.0 |
6位 オリックス | 16.0 | ← | 6位 オリックス | 16.0 |
同様に、以下、球団ごとに「6勝以上した先発投手」を中心に取り上げて説明します。
西武
2019年結果 | 合計 42勝 | ニール12勝 高橋10勝 今井7勝 松本7勝 本田6勝 |
↓ | ||
2020年予想 | 合計 48勝 | ニール12勝 高橋12勝 松本8勝 今井8勝 本田8勝 |
高橋、今井、本田、松本の成長が見込めます。先発陣が12球団で最強。昨年よりさらに3ゲーム差離す計算ができます。そのくらい、今年の西武は強いです。
秋山の抜けた穴は、金子、源田、山川の成長で埋められるでしょう。
ロッテ
2019年結果 | 合計 23勝 | 種市8勝 石川8勝 二木7勝 |
↓ | ||
2020年予想 | 合計 35勝 | 種市12勝 石川8勝 美馬8勝 二木7勝 |
昨年より6ゲーム差分縮められると見て、2位評価です。
なぜなら、今年は種市の成長見込みと美馬の加入が大きいからです。先発依存率が数段上がります。
ソフトバンク
2019年結果 | 合計 32勝 | 千賀13勝 高橋12勝 ミランダ7勝 |
↓ | ||
2020年予想 | 合計 27勝 | ムーア10勝 石川10勝 千賀7勝 |
昨年より2ゲーム差分落ちるとみて、3位評価です。
と申しますのも、千賀と高橋礼の離脱がネックだからです。千賀は多少遅れる程度で済みそうですが、高橋礼の離脱は長期。
・ヤクルトから移籍したバレンティンの打撃力
・新外国人ムーアの加入
・石川の成長
でどれだけカバーできるかにかかっています。
継投も不安です。従来は「8回モイネロ→9回森」で勝ってきたチームでありましたが、森が以前ほど信頼できません。不安定な継投策をどう改善していくかについても課題です。
楽天
2019年結果 | 合計 30勝 | 辛島9勝 石橋8勝 美馬8勝 則本5勝 |
↓ | ||
2020年予想 | 合計 37勝 | 則本12勝 辛島9勝 石橋8勝 弓削8勝 |
3ゲーム差分上昇して、4位評価。4位とは言ってもハイレベルな争いにおける仮の順位であり、上記2~3位評価のチームと遜色ありません。
美馬が抜けても弓削の成長でカバーできますし、何より今年は則本が絶好調であることで大きな前進が見込めます。
4位評価にしましたが、打撃面においては鈴木大地が加入して強化されましたので、昨年同様にAクラスに行く可能性は結構高いと思います。
日本ハム
2019年結果 | 合計 29勝 | 有原15勝 金子8勝 ロドリゲス6勝 |
↓ | ||
2020年予想 | 合計 37勝 | 有原15勝 上沢8勝 マルティネス8勝 ロドリゲス6勝 |
上沢とマルティネスの復帰により昨年より4ゲーム差分程度の上昇はあると見ますが、戦力が大きく変わった要素まではありませんので、昨年の13ゲーム差をひっくり返すことは相当難しいでしょう。
金子が昨年8勝しましたが、年齢的にどうでしょう。全盛期から徐々に落ちてきている印象です。その分、杉浦や加藤の成長でカバーできれば、というところです。
オリックス
2019年結果 | 合計 21勝 | 山岡13勝 山本8勝 |
↓ | ||
2020年予想 | 合計 26勝 | 山岡13勝 山本13勝 |
昨年つけられた16ゲーム差を縮めるのは至難の業ですが、新外国人ジョーンズの加入により打撃が強化され、それに伴い、山本の勝利数が二桁になるのは見込めます。
ただ、それだけです。それ以上の見込みはヤクルト同様に未知数です。
2020年のプロ野球は混セ熱パ。面白く観戦して熱くなろう!
ここまで2020プロ野球順位予想について紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
今年は、セリーグに大きな順位の変動が予想できます。
パリーグは「西武一強」という見方でありますが、他チームも補強などで変わりつつありますので、上位評価4球団は激戦になり、白熱した試合も期待できます。
いずれにしても、今年は混セ熱パ。
上記の予想はきっと外れます。予想通りにならないからこそ面白いのです。
あなたの順位予想はいかがでしょうか?